「レビューを増やしたい」——多くの店舗がそう考えます。でも『何件集めるか』の前に決めるべきことがあります。『1件のレビューに、いくらまで投資していいか』です。
この記事では、規約を守りながらレビュー獲得コストの上限を「広告後粗利」から逆算する考え方を、仮の計算例とチェックリストで整理します。
レビュー獲得も「広告と同じ投資」
レビューは購入率(CVR)や検索順位に効くため、増やす価値があります。ただし無限には投資できません。広告に「1クリックいくらまで」の上限があるのと同じで、レビューにも「1件いくらまで」の上限(CPR=Cost Per Review)を引くべきです。件数を追う前に、まず上限額を決める。これが投資判断の出発点です。
まず規約のセーフ/アウトを押さえる
コストを語る前に、そもそも「やっていいこと」を確認します。対価提供は土台から崩れます。
- ✅ Amazonの「レビューをリクエスト」機能(公式・無料):定型文での依頼。まずこれを徹底する。
- ✅ Amazon Vine(公式プログラム):登録費+提供商品の原価を払い、Vine会員にレビューしてもらう。
- ✅ 同梱カードでの「レビューのお願い」:依頼そのものはOK。
- ❌ 割引・ギフト券・無料品と引換に書いてもらう(対価提供):Amazon規約違反。さらに2023年10月施行のステマ規制(景品表示法)にも触れ得ます。
- ❌ 「★5でお願いします」と評価を指定する/家族・知人にレビューさせる。
※規約・手数料はカテゴリや時期で変わります。最新は Seller Central を参照してください。
1件いくらまで? 広告後粗利から逆算する(仮の計算例)
仮に販売価3,000円の商品で——
- 販売手数料(カテゴリで異なる・仮に15%):450円
- FBA配送手数料(仮):450円
- 原価:900円
- 広告費(ACoS20%=売上に対する広告費の比率):600円
→ 広告後粗利=3,000−450−450−900−600=600円/個(仮の計算例)
このとき「1レビューに600円以上かけてよいか」は、そのレビューが追加で生む販売個数とリピート(LTV)で決まります。レビューが効いて追加で5個売れる見込みなら、回収余力は広告後粗利600円×5=3,000円。Vineで原価900円の商品を1個提供しても回収圏内、という見立てになります(あくまで仮の計算例で、実数はSKUごとに出す必要があります)。
判断基準:粗利の厚み×LTVで投資額を変える
- 広告後粗利が薄い(数百円)SKU → レビュー1件に商品1個分を超えるコストは慎重に。まず無料のレビューリクエストを徹底する。
- 広告後粗利が厚い/リピート性が高い(LTVが大きい)SKU → VineやサンプリングなどへMの積極投資が見合いやすい。
- 判断に迷うとき → 先に「このSKUの広告後粗利はいくらか」を出す。そこが決まらないと上限額も引けません。
まとめ
レビューは「何件」より先に「1件にいくらまで」。規約を守り、上限を広告後粗利とLTVから逆算すれば、件数競争に消耗せず投資判断ができます。
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