「最近アラート来ないね、平和だね」——この一言が、いちばん危ないかもしれません。通知が来ない理由は2つあります。本当に何も起きていないか、通知そのものが壊れているか。外から見ただけでは区別がつきません。自社で実際にやらかした話を書きます。
4か月、落下通知がゼロだった
2026年5月5日、社内のコードを整理したとき、「もう使われていない」と判断した小さな処理を削除しました。ところが、それを呼び出す側の設定は残ったまま。以降、社内ボットが落ちたときの通知は、呼び出しに失敗して一通も飛ばなくなりました。
気づいたのは2026年9月15日。約4か月後です。幸い、その間にボットが停止した回数は0件で、実害はありませんでした。ただ「落ちなかった」と「落ちても誰も気づけない」はまったくの別物です。復元したうえで、同じ種類の通知は1時間に1通までに抑える形にしました。
逆に、多すぎて読まれなくなる
別の系統では逆が起きていました。SNS運用のエラー通知が、障害のたびに1日10通以上。こうなると誰も開きません。2026年8月17日から、毎朝7時に前日分を1通にまとめる形へ変えました(1日1回に絞るのは代表の判断です)。末尾にはAIへの調査依頼文を付けて、そのまま原因調査に入れるようにしています。
肝は、0件の日も1通出すこと。過去に、配信の健全性チェックが22日間、SNSのアクセストークン切れが7日間、気づかれないまま続いたことがあったからです。毎朝1通届く設計にしておけば、「今朝は来ていない」こと自体が異常のサインになります。
今日確認できる3項目
- 通知の送り先は今も生きているか(テスト通知を1本流して、実際に人の目に届くところまで見る)
- 何もない日に何が届くか(何も届かないなら、故障と平和の区別がついていない)
- 通知が多すぎて読まれていないか(開かれないまま流れている通知があるなら、まとめる候補)
EC実務でも構造は同じ
在庫切れアラート、広告費上限アラート、日次の売上レポート。どれも「来なくなったこと」には気づけません。仮に広告費の上限通知が2週間止まっていれば、その間の超過分はそのまま広告後粗利(広告費を差し引いた後に手元に残る利益)を削ります。アラートが来ない週こそ、本当に問題がないのかを別の手段で確認する仕組みが要ります。
AIや自動化は、集計して通知を出すところまでは任せられます。一方で「この通知は止めてよい」「これは今すぐ対応する」という線引きは、最後まで人が持つ部分です。通知は「来ること」を前提にせず、何もない日にも来る設計にする。そうすれば、来ない日が異常になります。
自社の通知が今も生きているか、この機会に1本テストを流してみてください。店舗URLでの無料EC診断もやっています:https://ec-sekitoba.jp/#contact