サイトをリニューアルしたあと、「問い合わせが減った」「CVRが上がった」をそのまま信じていませんか。私たちは自社HPで、計測が1か月止まっていたのにレポートに「問い合わせ1件」と出ていたため、気づくのが遅れました。
この記事では、何が起きたか、どう直したか、改修のたびに使えるチェックリスト4項目をまとめます。
何が起きたか:計測タグは黙って外れる
自社HPは2026年8月29日にリニューアルしました。アクセス解析(GA4)のデータは、AIと一緒に作った集計の仕組みで週次レポートにまとめ、毎週自動で共有しています。
9月28日、そのレポートを見直していて気づきました。リニューアルで「問い合わせ送信」「CTAクリック」「フォーム開始」の3つの計測イベントが外れていて、8月31日以降はHPの問い合わせもCTAのクリックも一切計測されていなかったのです。
エラーは出ません。ページは普通に表示され、フォームも動きます。外れていたのは計測だけでした。
なぜ気づけなかったか:「0件」にならなかった
本当に怖かったのはここです。レポートには「問い合わせ1件」と出ていました。調べると、同じ解析プロパティにぶら下がる別サイトの問い合わせを数えていました。集計に、ホスト名(どのドメインで起きたか)の条件が入っていなかったのです。
0件なら異常だとすぐ分かったはずです。少しだけ数字が出ていたので、「問い合わせが少ない週」に見えていました。
学んだのは、「0件」や「少ない」を見たら、問い合わせが無いと考える前に「計測が死んでいる」可能性を疑うことです。
直したこと:計測側とレポート側の両方
計測側
- トップページに3イベントを戻し、料金・会社概要・サービス3ページ・講座LPにもCTAクリックの計測を追加
- 変更した7ファイルだけを本番に反映し、7ページの応答とタグの有無を確認
レポート側
- 導線(訪問→CTAクリック→フォーム開始→送信)と、問い合わせの流入元を追加
- すべての集計をホスト名で絞り込み、開発中のプレビュー表示も除外
- 参照元の「(not set)」を除外
- 前週比の目印は「前週20人以上、かつ増減10人以上」のときだけ付ける
- 率は訪問者30人以上の週だけ表示する
- 実行日を月曜から火曜に変更(日曜分の集計が遅れて、前週比が下振れしていたため)
アクセスの少ないサイトほど、わずかな増減に毎週振り回されがちです。目印や率に「表示する条件」を決めておくと、判断がぶれにくくなります。
まだ残っている課題もあります。コラムページは、ページを生成するテンプレート側に計測タグ自体が無く、別途対応中です。
さらに10月2日にHP全体の検索監査をしたところ、コラム74本とサービスページが正規ではないURLを向いたままで、主要LPへの内部リンクはそれぞれ3ページからしかありませんでした。リンクを張り直して3→81ページ、3→77ページに増やし、機械監査で問題が出たページは81→3に減りました。リニューアルの影響は計測だけではなかったのです。
リニューアル後チェックリスト4項目
- 計測イベントが、改修前と同じ数だけ発火しているか
- レポートをホスト・ドメイン単位で絞り込んでいるか
- 導線の各段階(訪問→クリック→フォーム開始→送信)が数字で見えるか
- 内部リンクが新しいURLを向いているか
集計やタグの確認は、AIと作った仕組みに任せられます。一方で、レポートの違和感に気づくことと、どのページにCTAを置くかを決めることは人の仕事として残りました。今回のきっかけも、レポートを見直していた人の気づきでした。
まとめ:ECでは「判断の前に計測を疑う」
同じことは、商品ページやLPの改修でも起こります。「改修後にCVRが落ちた/上がった」と判断する前に、購入や問い合わせの計測が生きているかを先に確かめてください。
広告費の配分は、計測された成果をもとに決めています。計測が止まっていると、成果の出ている広告を止めたり、成果の出ていない広告に予算を寄せたりしかねません。その結果、広告費を引いたあとに残る粗利(広告後粗利)を読み違えることになります。
とはいえ、改修のたびにタグ・レポート・内部リンクを点検し続けるには、手間も専門知識も要ります。まずは現状を確かめるところから始めませんか。店舗URLをいただければ、計測の状態も含めて改善余地をレポートにしてお返しする無料EC診断を行っています。AI導入・内製化のご相談も同じ窓口で受け付けています。
https://ec-sekitoba.jp/#contact