「商品ページに◯◯が載っていない」「説明と違う」——Amazonや楽天でこの型の低評価がつくとき、原因はたいてい企画段階の抜けです。出荷後に直すには刷り直しと在庫処分が要り、広告後粗利を大きく削ります。今回は自社で企画した中学英文法ポスター(4枚組)の第2版原稿を、生成AIに3観点で採点させた実話をまとめます。
AIに3観点で原稿を採点させた
監修者から納品された第2版に対して、次の3つの観点でレビューさせました。
- 公的な学習指導要領との対応:単元の網羅・用語の一貫性
- ポスターという媒体への適性:一覧性、表で見せるべき項目、1枚あたりの情報量
- 競合商品との比較:既発売の同ジャンル商品に載っていて、自社原稿に無い項目
「良い原稿か」を主観で聞くのではなく、判定軸を分けるのがコツでした。AIは軸ごとに指摘の粒度を揃えて出してくれます。
21項目の指摘・1件は「無いと誤りになる」
結果、単元の網羅では競合を上回っていた一方で、次のような項目が未収録でした。
- 否定文・疑問文への作り方(変形手順)
- 語形変化のつけ方の表(三単現・過去形の -s/-ed の付け方)
- 短縮形の一覧
- 不規則動詞の一覧
- 一部の構文
指摘は合計21項目。うち1件は「載っていないと誤りになる」要修正、残りは判断が分かれるものでした。
採用・保留・見送りの3択で決める
21項目を採用・保留・見送りの3択で分ける検討ボードを作り、経営者と一緒に決めました。
- 採用:誤りを防ぐ/競合との差分で効く/紙面に収まる
- 保留:入れたいが情報量オーバー。次版で吸収する
- 見送り:対象学年を外れる/ポスター媒体では視認性が落ちる
「網羅すれば良い商品」ではないので、載せない判断(紙面の限界・対象学年)と、監修者への修正依頼の組み立ては人がやる領域です。AIには「何が無いか」を出し切らせ、採否は人が決める——実務の分担はここに落ち着きました。
出荷後の修正が粗利をどれだけ削るか(仮の計算例)
説明のための仮の計算例です。単価1,500円のセットを月200個販売している想定で試算します。
- 刷り直し(版下修正+新版増刷):30万円
- 旧版在庫の処分・値下げ回収:150個×原価500円=7.5万円
- 出荷停止による広告費のロス:週単位で数万円
企画段階で1件潰せば、これらは発生しません。広告後粗利で見れば、企画チェックの費用対効果は圧倒的です(実額はカテゴリ・時期・在庫回転で変わります)。
企画段階で抜けを潰すチェックリスト
- [ ] 公的基準との対応表を作る(学習指導要領/JIS/食品表示基準など、商品ジャンルに応じて)
- [ ] 競合上位の掲載項目を一覧化し、自社原稿との差分を見る
- [ ] 媒体の制約(サイズ・視認距離)で削る項目を先に決める(何でも載せない)
- [ ] 指摘は採用・保留・見送りの3択で記録し、次版に持ち越す
前工程では、原稿のマーカーや強調を再現したポスターの実寸モックを作り、機械で文字のはみ出しを確認して、枚ごとに文字サイズを数%調整しました。「刷ってから気づく」を1つでも減らすほど、利益は残ります。
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低評価レビューの一定割合は「載っていない」「説明と違う」型で、企画段階の抜けが原因です。出荷前に潰しておくと、広告後粗利がそのまま残ります。
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