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営業メールの文面をAIに10パターン書かせて、正本にしなかった話|先に決めた5つの禁止事項

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先日、自社の営業メール文面を新しいコーポレートサイトに合わせて改訂することになった。IT業務効率化・AI導入支援・AI内製化支援・EC運用支援の4本柱に沿って訴求軸を分けるため、生成AIに10パターンの草案を書かせた。

ただし、正本は旧版のまま据え置いた。AIの草案をそのまま使うのではなく、経営者の承認を通った版だけを正本に統合する運用にした。理由はシンプルで、営業メールはBtoBでも法令と信用に直結するからだ。AIは文面の量産が得意でも、送る責任は最後まで人にある。

なぜ「AIの草案を正本にしない」と決めたか

営業メール1通の事故コストは、AIの生産性向上のメリットを一瞬で食いつぶす。特定電子メール法違反は総務省・消費者庁の指導対象になりうるし、景表法の断定表現は事後回収が難しい。相手企業の名前や数値を推測で書けば、信用は一度で失う。

だから草案を書かせる前に、禁止事項を文書化した。プロンプトの冒頭に固定し、AIに毎回守らせる形にする。

AIに書かせる前に決めた5つの禁止事項

  1. 特定電子メール法のフッタを省略しない:送信者表示と受信拒否の導線(配信停止用URLか連絡先)を必ず入れる。
  2. 景表法の断定表現を使わない:「必ず」「確実に」「売上◯倍」「絶対に伸びる」はNG。効果は手法の説明に留める。
  3. 実在クライアントの名前や実績を無断で出さない:許諾のない事例引用は信用を毀損する。匿名化するか、公表済みの範囲だけにする。
  4. 年商・従業員数などの数値を推測で書かない:AIは「〜と思われます」を平気で書く。裏取りできない数字は削る。
  5. 相手企業への個別の観察は、実際に確認したことだけ書く:ページを見た事実・公表IR等、根拠のあるもののみ。

この5項目を1枚のドキュメントにまとめ、生成AIへの入力プロンプトの冒頭に固定した。

未決事項はAIに決めさせない

同時に、AIに決めさせないと決めた項目もある。オファーが「無料相談」か「診断レポート」か、配信停止の導線をフォームにするかメール返信にするか、といった設計判断は「要判断」として残し、経営者と詰める工程にした。

AIに文面バリエーションを10通り出させ、その中から選ぶのは人の仕事。オファーの設計・対象リストの絞り込み・送信の承認は、人が残る場所として明確に線を引いた。

EC実務への着地:メーカーの営業メールも構造は同じ

これはBtoBの営業メールに限った話ではない。メーカーが卸先バイヤーや法人顧客に営業メールを出すときも、構造は同じだ。

AIで文面のパターンを増やすほど、法令ガードと承認フローを先に固めないと事故の確率が上がる。生産性が上がっているように見えて、1件の炎上で数か月分の工数を失う構造になる。

チェックリスト:AIに営業メールを書かせる前に

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営業メールもEC運用も、AIで加速する部分と、人が判断する部分の線引きが利益と事故率を決める。もし自社の営業やEC運用の文面設計・承認フローの整理から相談したい場合は、まず店舗URLをお預けください。改善余地をレポートでお返しします(AI導入の相談も同じ窓口です)。

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引用元
・特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(総務省 電気通信消費者情報コーナー) ・景品表示法(消費者庁)

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