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AIの台本は1本ずつ見ても偏りが分からない:30本を「セット全体」で判定するチェッカーを作った話

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生成AIに文章をまとめて書かせると、1本ずつ読んだときの出来と、並べて見たときの出来は別物になります。2026年9月14日から15日にかけて、自社の短尺動画の台本30本でそれを確認しました。この記事では、1本単位の検査では見えない偏りを、どうやって機械で落としたかを書きます。

1本ずつの機械チェックでは、見本3本も落ちた

作ったのは、AI活用の小技を紹介する短い動画の台本30本です。工程は、社内の実施記録から素材を81件集める→起草→3つの観点で検証(事実の捏造がないか/景品表示法の観点/機密と書式)→批評、これを3ラウンド。

9月14日に、1本ずつを見る機械チェッカーを足しました。見るのは、ガイドラインのうち機械で判定できる項目だけです。人が担う工程の印が入っているか、冒頭の行数と字数、例外を許さない断定語、「昨日」「先週」のような相対日付、内部の情報、ハッシュタグ、手順の数。内容が正しいかどうかは見ません。そこは人の担当です。

このチェッカーは、先に作っていた見本3本にも違反を見つけました。人が担う工程の印が9ステップすべてに無い、というものです。手本にしていたものが基準を満たしていなかったわけで、機械に見せるまで誰も気づいていませんでした。

批評が3ラウンド、毎回同じ2点を指摘し直していた

9月15日に分かった問題は、批評の往復が終わらないことでした。3ラウンドの批評が、毎回ほぼ同じ2点を指摘し直します。「同じ運びの反復」と「人の工程の付け漏れ」です。

原因は検査の単位でした。1本ずつの機械チェックは全部通る。なのに30本を並べると、同じ運び、同じ語尾、同じ数字が揃っている。偏りは1本の中には無く、集合の側にしかないので、1本単位の検査では原理的に見えません。

「セット全体」で判定する段を足した

そこでセット単位の判定を追加しました。観点は5つです。

基準の数字は社内の目安ですが、考え方は単純で、「1本ずつ合格」の上に「並べても違う」という条件を足しただけです。これで批評の往復を打ち切り、30本を確定しました(機械チェックのエラーは0件、あとは人の目視待ち)。

重複は材料ではなく、完成品で見えた

途中で一番意外だったのはここです。素材81件の段階で「要点の先頭16字」が一致するものを探しても、重複は0件でした。ところが完成した台本を突き合わせた批評は、12組の重複を指摘しました。

材料が違っても、同じ書き手が同じ型で仕上げると完成品は似ます。重複は入口ではなく出口で測る、という順番になります。

批評が拾った事実誤りも書いておきます。配っていない資料を名指ししていた、機械が処理している部分をAIが分担したと書いていた。どちらも文章としては自然に読めてしまうので、正しさの判定は人がやるしかありませんでした。

量産した文章を「セットで見る」5項目

ECでは同じことが商品説明・広告文・SNS投稿で起きます。1本ずつは悪くないのに、店舗全体が同じ顔になる。差が出ない文章が並ぶほど、買う側の決め手は価格とレビューだけに寄り、広告を止めた瞬間に動きが止まりやすくなります。広告後粗利(広告費を引いたあとに残る粗利)で見ると、量産したのに広告依存が上がる、という形で効いてきます。

機械に任せられるのは「揃っていないか」の判定までです。人に残ったのは2つでした。内容が正しいかどうかの判断と、手順を自分の手元で再現して検証日を記入すること。ここを渡さない限り、量産の速度はそのまま手戻りの速度になります。

自社の商品ページや広告文も、1本ずつではなく「まとめて並べて」見てみてください。店舗URLでの無料EC診断もやっています(AI導入・内製化の相談も同じ窓口で受けています):https://ec-sekitoba.jp/#contact

引用元
・本記事の数値(30本/81件/12組/3ラウンド等)は自社の制作記録(2026年9月14〜15日)に基づく実測で、外部統計は引用していません。 ・表示の考え方は消費者庁「景品表示法」の公表資料を参照しています。

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