講義動画の編集を自動化したら、字幕の「AIに」が「Iに」になっていました。
2026年9月17日から22日にかけて、自社のAI内製化講座の講義動画を1コマンドで仕上げる仕組みを、生成AIと一緒に作っていたときの話です。この記事では、自動化で実際に壊れた3か所と、書き出す前に機械で止める4つのチェックを共有します。動画を内製している店舗の方にも、そのまま移せる形で書きます。
まず1コマンドで通す形を作った
収録素材から無音を詰め、板書のように段階表示するスライドを作り、1行28字×2行の字幕を付け、音量をそろえる。ここまでを1コマンドで通す形にしました。レビュー画面では書き起こしの語をクリックして残す・消すを選び、字幕の文言も直せます。直した内容は元を上書きせず、次の版として別に作ります。焼き直しは、多い動画で13版目まで進みました。
問題は、その先でした。
自動化で出た3つの壊れ方
- 字幕の「AIに」が「Iに」になった。語の表示時間を文字数で等分していたため、カットの境目で1文字だけ落ちていた。語の文字は「全部残す」か「全部消す」かの単位でしか扱わないように変更しました
- 「私自身」が「たしじしん」と聞こえる。書き起こしの時刻をそのまま信じて切っていたため、語頭が次のカットに食い込んでいた。5ミリ秒刻みの音量で継ぎ目を調べる方式に変えたところ、ある動画では8か所・最大0.355秒あった食い込みが0件になりました
- 場面の切り替えでちらつく。途中のフレームを「ファイルの場所」で見分けていたため、古い版の絵が混ざっていた(ある版では513枚中333枚)。中身で見分けるように変更しました
どれも、通して見れば「なんとなく変だ」という程度の壊れ方です。13版も焼き直していると、人の集中力のほうが先に切れます。1文字の欠けは、作った本人がいちばん見つけられません。
書き出す前に止める4つのチェック
機械で判定できるものは、書き出しの手前に置きました。違反があれば書き出さない、という止め方にしています。
- 字幕から文字が落ちていないか(元の語と突き合わせる)
- 同じ文字列が2回続いていないか
- 全フレーム検査(抜き取りではなく全部見る)
- 語と語の間が0.6秒を超えていないか
順番が大事で、「人が見て直す」より先に「機械で止める」を置きます。人のレビューを、機械で拾える種類のミス探しに使わないためです。
人が残した場所
音声は外部の補正を既定にする、自動化のために自分の画面を奪う方式には切り替えない。この2つは代表が決めた方針です。加えて、どの語を消すかの判断と、最後に通しで見る確認は人の担当のままです。自動化したのは「機械で判定できることの検査」であって、良し悪しの判断ではありません。
ECの現場に置き換えると
商品紹介動画やページ用の動画を内製している店舗でも、事情は同じです。1文字の誤字、一瞬のちらつき、語頭の欠け。どれも書き出してしまえば見つけにくく、公開後に気づくと差し替えの手間がそのまま利益を削ります。撮影と編集を内製化して広告費以外のコストを抑えるなら、まず「書き出す前に止まる」仕組みを先に作るほうが結果的に早い、というのが今回の学びでした。
内製化を検討するときは、まずこの4つから確認するのがおすすめです。テロップの文字が原稿から欠けていないか。同じ行が二重に出ていないか。全フレームを見たか(抜き取りで済ませていないか)。無音の間が不自然に開いていないか。この4つを公開前の手順に固定しておくと、版を重ねても抜け漏れを減らせます。
なお、これらの数字はすべて自社内での実測値で、環境が違えば結果も変わります。効果を保証するものではありません。
EC全体の数字が気になる方は、店舗URLでの無料EC診断もやっています:https://ec-sekitoba.jp/#contact