商品ページの動画や動画広告を作りたい。でも編集ソフトで1本ずつ作ると、直すたびに手戻りが出る。この記事は、そう感じているEC担当者・経営者に向けた試作の記録です。
この記事で分かること
- 15秒の商品デモ動画を「設定から生成する」作り方の全体像
- 書き出した動画が設計どおりかを機械で確かめる3つの検証
- それでも人が決めること、本番前に残った宿題
※2026年10月6日時点では試作段階です。クリック率や転換率などの効果の数字はまだ無いため、この記事では書いていません。
きっかけと、最初の1本
2026年10月6日、社内の担当者が「コードで15秒の商品デモ動画を作る」という投稿を共有しました。それをきっかけに、まず自社の主力商品である学習ポスターで1本試作しました。
絵コンテは4拍の構成です。尺は15秒、30fps(1秒あたり30コマ)なので、合計450フレームになります。最初に決めたのは「数値の正本をどこに置くか」でした。私たちは秒数・フレーム・文言をコード側の設定ファイルに置き、絵コンテの文書はその写しという扱いにしました。文書と動画が食い違ったときは、設定のほうを正しいものとします。
書き出したのは横長の16:9と縦長の9:16の2サイズです。一覧用のページを作り、2本を並べて見比べられるようにしました。
書き出した動画を機械で照合する3つの検証
「設計どおりにできているか」を目視だけで確かめないように、検証スクリプトで次の3点を確認しました。
- 決定性:同じ入力から、毎回同じ動画が出るか。ここが崩れると、修正前と修正後を比べられません
- 仕様一致:秒数(15秒)・フレーム数(450)・画面サイズが設定どおりか
- 静止画一致:指定したフレームを静止画で取り出し、設計した画と一致するか
編集ソフトで作った動画は、見て確かめるしかありません。設定から生成した動画なら、数値で確かめられます。試作してみて、いちばん大きな違いはここでした。
修正は「数値を変えて再生成」になる
編集ソフトで直すときは、タイムラインを開いて素材をずらし、書き出し直します。設定から生成する方式なら、設定の数値や文言を変えて再生成するだけです。再生成した動画を同じ3つの検証にもう一度かければ、「直したつもりが、別の場所がずれていた」も機械で拾えます。
EC実務でいちばん効くのは、同じ型のまま商品を差し替えられる点です。4拍の構成と検証は固定し、素材と文言だけを入れ替えます。そうすれば、商品ページの動画や動画広告を複数の商品へ広げる土台になります。
人が決めること、本番前の残件
一方で、機械に任せられない判断もはっきり残りました。試作の時点で記録した残件は次の4つです。
- 素材:今はモールの商品画像(640px・販売数バッジ焼き込み)を仮に使っている。高解像度でバッジの無い原稿に差し替える
- 音:入れるか、無音で見せるか
- 出す先:商品ページの動画か、スポンサーブランド動画広告か。広告は費用がかかるので、代表が判断する
- 文言:最終確認が済んでいない
人が持つのは、絵コンテの4拍(何をどの順番で見せるか)、文言、出す先、素材の差し替えです。入力・作り方・出力・15秒の時間割・誰が何を決めたか・検証結果・次の一手は、1枚の資料にまとめて社内で共有しました。
試作するときのチェックリスト
自社で試すなら、本番に進む前に次の5項目を確認してください。
- 決定性:同じ入力で同じ動画が出るか
- 仕様一致:秒数・フレーム数・サイズが出す先の仕様に合っているか
- 静止画一致:要所のフレームが設計どおりか
- 素材:解像度は足りているか。バッジや文字の焼き込みが無いか。使う権利を確認したか
- 出す先:商品ページか広告か。広告にするなら、広告費を引いたあとに粗利が残るかを誰が判断するか
判断の基準を1つ挙げるなら、「素材が仮のままなら本番に出さない」です。モールの小さな画像は拡大すると粗さが目立ちます。焼き込まれたバッジは、別の場所で使うと意味が変わってしまいます。
まとめ
動画を編集ソフトで「作る」のをやめて「設定から生成する」ようにすると、修正も検証も数値で扱えるようになります。ただ、素材の権利と解像度、音、出す先、文言は人が決めます。型を作る段階では、構成・検証・素材・出す先の判断をまとめて扱うことになり、担当者1人では手が回りにくいのも事実です。
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