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AIが集めたメール501件を全件照合した話|実在しない値・記入例・難読化を止めた3つの関門

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AIエージェントに営業先の連絡先を集めさせると、「ページに記載あり」という報告が返ってきます。ただ、その報告をそのままシートに入れると、実在しないアドレスや入力欄の見本が混ざります。
この記事では、2026年9月24日に自社の営業先リストを作ったときに起きたことを書きます。あわせて、反映前に置いた3つの関門を紹介します。AIに集めさせた情報を業務で使う前のチェックリストとしてお使いください。

何をしていたか

モールに出店している中小メーカーの公式サイトと会社メールを探す作業です。AIエージェントを4並列で動かし、1回あたり25社ずつ特定していました。9月24日に全112回分、2,783社を処理しました。公式サイトは1,747社、会社メールは499社をシートに反映しています。

途中、あるエージェントから報告が上がりました。ページ取得の自動要約が、実在しないメールアドレスを「記載あり」と返していたというものです。

関門1:根拠ページの本文に、その文字列があるか

まず、反映済みのエージェント由来メール357件を全件照合しました。最初に根拠ページと会社概要・特商法表記のページを見て、315件を確認しました。残りは次の方法で段階的に確かめています。

その結果、354件は本文に実在しました。取り消したのは2件です。1件は根拠欄にメールの出所が無く、本文にも無いもので、要約の作り話とみられます。もう1件は、根拠のページ自体が見つからないものでした。
最終的には、反映した501件すべてを照合しました。結果は取消2件、差替1件、本文に実在498件です。差替の1件は検索結果の引用に由来する誤りで、会社ページ本文のアドレスに置き換えました。

関門2:入力欄の見本ではないか

続けて、サイトは分かったのにメールが無い1,248社を深掘りし、498社でアドレスを取得しました。ところが反映前に再照合すると、問い合わせフォームの記入例が36件見つかりました。hanako@、taro@、abcdefg@ のような入力欄の見本です。自社ドメインのアドレスでも、入力欄の placeholder(薄く表示される見本文字)にしか出てこないものがありました。

これらは本文に文字列として存在するので、関門1を素通りします。そこで抽出の段階に「placeholder 属性と『例)』の直後にあるアドレスは対象外」というルールを足しました。名前で弾くことはしていません。実在の担当者名と区別できないからです。
ほかに、プレス窓口・採用・イベント用といった部署違いのアドレス5件も除きました。反映したのは456社です。

関門3:ドメインが実在するか

その後さらに、30件の誤りが入っていたことに気づきました。文字を一定の規則でずらした難読化アドレスと、抽出の途中で壊れたアドレスです。これも本文には文字列として存在するため、関門1・2をすり抜けていました。同じページに本物のアドレスがあった2件は差し替え、残りの28件は取り消しました。

再発防止として、反映前にドメインの A/MX レコードを確認する工程を足しました。そのドメインにサーバーやメールの受信先が設定されているかを見るものです。同じ中間ファイルをもう一度反映しても、28件が戻ってこないことまで確認しています。
取り消すときは、シートだけでなく中間ファイルと不採用リストも同時に直すのが勘所でした。どれか1つでも残っていると、再実行したときに誤りが戻ってきます。

人が残る場所

3つの関門は機械で回していますが、すべてを機械に任せているわけではありません。別ドメインのアドレスなど判断が要るもの91件は警告として残し、人が見て決めています。
不採用の基準も人が決めて、機械に渡しています。たとえば「似た名前の別会社のアドレスを入れるくらいなら空欄にする」という基準です。

EC実務での使い方

卸先リスト、競合リスト、レビュー返信の宛先などもAIに集めさせることができます。集めた連絡先や数値を使う前に、次の3点をチェックリストとして置いてください。

誤ったアドレスに営業メールを送れば、手間と信用の両方を失います。数値も同じで、誤った競合価格を前提に値付けを決めれば、そのまま粗利に響きます。
今回いちばんの学びは、AIの「読んだ」「記載あり」は反映の根拠にならないということでした。

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引用元
・自社の作業記録(2026年9月24日の営業先リスト作成・照合ログ)に基づく一次情報 ・外部の統計・調査は引用していません

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